ボンジュール、旅ブロガーのファインです。
突然ですが、あなたは海外で差別を受けたことはありますか?
ファインは、今回ご紹介するフランスで差別を初めて体験したのです。
アジアや南米などを周遊していても差別を受けたことがなかったので衝撃的でした。
噂では、フランス人は自分たちが一番だと思っている節があるとは聞いていたものの
自分自身が経験すると、なかなかどうして、こんな差別とはこんな気持ちになるのか。
観光大国のフランスにはとても期待していたので、少し悲しい気持ちになりました。
ということで、今回はフランスで受けた差別について語ります。
racisme ordinaire:日常化した差別
あなたは、フランス旅行中に
「チンチョンチャン」
と言われたことはありませんか?
これは、フランス人(欧米人)が中国人をからかうときに使われています。
中国語が
「チンチョンチャン」
と話しているように聞こえることから、馬鹿にするときに発言される代表的な言葉です。
中国語が・・・・と説明しましたが、フランス人(欧米人)には中国人も日本人も韓国人も同じに見えるので、東アジア人を馬鹿にした表現として知られています。
フランスを訪れたことのある人は、言われた経験がある人もいるかもしれません。
この意味を知らない日本人が、何を言われているのかわからず笑顔のリアクションをする人が多いので、さらに大笑いされ馬鹿にされている観光客も少なくありません。
サッカーのフランス代表選手が、この言葉を発言して炎上したことはご存じでしょうか?
フランスへ行ったことがない人は、この炎上で東アジア差別を知った人も多いでしょう。
この差別用語は、幼少期から言われているそうです。(フランス在住者談)
幼少期から発言しているので、フランス人自身は差別発言と認識していない人もいます。
つまり、これが日常化した差別(racisme ordinaire)なのです。
ファインが、シャンゼリゼ通りを歩いていると、
「チンチョンチャン」
と言われました。
「中国人じゃない」
と、スマホの翻訳アプリを使って反論すると
「同じだろ」
という返事が返ってきました。
特殊なフランスの差別
仏渡航前から、フランス人は差別をするという情報は得ていました。
白人が、肌の色による黒人やアジア人を差別するのとはちょっと意味合いが異なります。
フランスの差別基準が「フランス語を話せるか、話せないか」で差別されるのです。
過去には、フランス政府から国民に観光客に対する態度に注意喚起されたほどです。
ちなみに、フランス人が公衆の面前で東アジア人以外に差別発言をすることはありません。
東アジア人以外の人種の方々が、公衆の面前で差別発言をされたら猛抗議するからです。
公衆の面前で面倒なことは避けたい気持ちがあるのでしょう。
しかし、フランス人は東アジア人は差別発言をされても、猛抗議することはありません。
特に、日本人の多くは彼らに言い返すことはしないと思いませんか?
中国人や韓国人は近年差別発言に対して、かなり言い返すようになってきました。
SNSでこの差別問題を取り上げたら、
「フランス語が話せないからだろう」
などの、書き込みが多かったそうです。
もう昭和時代の
「黙っていればいずれわかってくれる」
なんて、考えはグローバルの時代には通用しません。
これからの海外へ出て行こうとする方々には、ぜひ声を上げて反論して欲しいです。
オルリー国際空港のインフォメーションセンター
<差別1>
オルリー国際空港の案内所は、ホールA中央部やや左にある薬局の隣にあります。
以下の写真の様な、カートが並んでいるすぐ近くです。
ここで、ファインの海外旅行史上最悪の案内人に出会いました。
普段は基本的には温厚なファインも「イラッ」としたのです。
ファインは空港到着後、トラム乗り場をインフォメーションセンターで尋ねました。
フランス語を話せないファインに対して、顎でクイッと方向を指示されたのです。
しかも、舌打ちとため息もプラスされました。(チッって言っただろ、はぁ~って言っただろ)
ファインの次に、インフォメーションセンターでフランス語を話す人が来ました。
「どんな対応をするのだろう」
と興味津々で見ていると
先ほどとは異なり、インフォメーションセンターらしく笑顔で丁寧な対応をします。
なんだ、この態度の違いは、ファインは悔しくて、腹が立つやら、悲しいやら、
差別を受けた側の気持ちとはこういうことなのかと初めて実感しました。
あの女性の態度は、おそらく一生忘れないでしょう。(しかも顎で教えられた方向は逆だったし)
彼女の対応はインフォメーションに存在してはいけないレベルでした。
ファインに対する態度があまりにも酷くて、入国早々不愉快な気分になりました。
オルセー美術館:Musée d’Orsay
パリにある19世紀美術の専門で、印象派の画家の作品が数多く収蔵されています。
※印象派(いんしょうは)または印象主義(いんしょうしゅぎ)は、19世紀後半の
フランスに発した絵画を中心とした芸術運動です。当時のパリで連続して開催する
ことで、1870年代から1880年代には突出した存在になった。(ウィキペディア参照)
<差別2>
ファインは、オルセー美術館にある作品を生で観てやろうとワクワクして訪れました。
オルセー美術館の建物はパリ万博開催時は、駅の鉄道駅舎兼ホテルでした。
建物内部には、昔は鉄道駅であった面影が随所に残っています。
「ルーヴル美術館」よりは劣るものの、現在でもパリの観光名所として定着しています。
ミレーの「落穂拾い」って教科書などで見たことある人もいるでしょう。
その作品が、ここ「オルセー美術館」にあるんです。
その他にエドワール・マネ「笛を吹く少年」やゴッホの「自画像」もあります。
当日券:16€(約2,106円)
ファインが訪れた時は14€でしたが、年々値上がりする傾向ですね💦
毎月第一日曜は、無料で入れるみたいです。
タイミングが合う方は、頭の片隅に入れてパリ観光を楽しんでください。
チケットを事前に購入しておくと(Entrance C)から優先的に入場できます。
ファインは、当日券を買う場所を「オルセー美術館」の警備員に尋ねました。
顎で、クイッと、あっちだよ、みたいな態度です。(昨夜のインフォメーションセンターと同じだ)
ため息や舌打ちはなかったけど、デジャブか?と思うような全く同じ態度でした。
チケットの購入する場所を聞いただけで、その態度はないんじゃないの?
その後の態度も説明する気ゼロで、ファインを視界に入っていないような表情です。
「俺が何か気に障ることしたのかな?」
ファインの次に、その警備員にフランス語で話しかけた人達との対応は異なります。
黒人女性の警備員は、身振り手振りで、きちんと説明をしているんですよ。
「なっ、なぜ?」
ファインは英語で、当日券売り場を聞いただけでしょう?
フランス語が話せないと、こんな惨めな思いをしなければならないのでしょうか?
悲しさと虚しさと、何とも言えない気持ちになり芸術鑑賞する気分じゃなくなりました。
「オルセー美術館」を目の前にして、入場することなくその場を離れちゃったのです。
あの警備員のために、オルセー美術館鑑賞を回避するなんて勿体ないことをしました。
「オルセー美術館」は、有名な作品を鑑賞するだけで2時間かかると言われています。
がっつり鑑賞したい場合は、半日くらいはかかるそうす。(中に入っていないから他の旅人に聞きました)
しょんぼりして撮影したセーヌ川が、とても汚れて見えるのは気のせいでしょうか?
いいえ、気のせいではありません。
パリ在住者も、こんなに水位が上がったセーヌ川を観たことないと言っていました。
封鎖されているセーヌ川を散歩しながら
「これがフランスの差別か」
と感じました。
~写真撮影について~
美術館でのフラッシュ利用は禁止ですが、ほぼすべての作品が写真撮影可能です。
ちなみに、コロナの影響でしばらく休館していたオルセー美術館ですが、2021年5月19日から営業を再開しています。
また、ファインは当日券の購入を試みましたが、事前購入も出来ます。
オルセー美術館では、当日券と事前購入のチケットでは入口が分かれています。
一人旅の方は問題ありませんが、友達と訪れる方は要注意情報ですね。
アクセス:Access
RER(パリ近郊鉄道)のC線の最寄り駅: オルセー美術館駅(Gare Musée d’Orsay)
地下鉄(Metro)の最寄り駅:12番線のソルフェリーノ(Solférino)駅
どちらからも徒歩5分弱で行くことが出来ます。
現在のフランス
コロナウイルスの感染拡大に伴い、フランスではロックダウンを繰り返しています。
その状況で「アジア人襲撃」をSNSで呼びかけるアジア人差別が問題になっているのです。
フランス在住のある日本人家族も子供だけ帰国させるという決断をしたと聞きました。
<アジア人差別>
ミックスドミトリーで同部屋に泊った韓国人女性もひとり旅をしているとのこと。
彼女はパリ市内を歩いていると、目を横に引っ張るしぐさをされたと言っていました。
これは、アジア人が目が細い人が多いという事で、アジア人差別の代表的なものです。
ファインは、目がぱっちりしているので、この目に対する差別経験ありません。
<差別3>
パリのレストランで、アジア人が窓側の席を座らせてもらえないという噂は本当でした。
アジア人が窓際に座ると、お店の景観が悪くなるという理由で窓際に座れないのです。
ファインは一人で、食事をするためにパリ市内のレストランに入りました。
案内された座席は、お店のほぼ中央の席で、外からは全く見えません。
このレストランは、テーブルの紙に注文したものを書くシステムでした。
ファインが一人で食事をしていると、見知らぬ男性が正面に座りました。
彼も一人らしく、ファインと相席をするみたいです。(まだ他の席が埋まっていない状況なのになぜ?)
相席自体は問題ないのですが、パリはお客にお伺いを立てない文化なのですね💦
日本では、いきなり知らない人が自分の席に着席したら少し驚きますよね。
「世界三大料理」を楽しむ雰囲気もなく、味も美味しいのかわからないままお会計です。
これは差別なのかフランスの文化なのか、ファインにはわかりませんでした。
食事後シャンゼリゼ通りを散歩しても、窓際の席でアジア人を見かけませんでした。
同じ欧州でも、スペインやポルトガルでは一度も差別を受けたことはありません。
フランスだけ特別なのでしょうか?
ここまで読んでいただきありがとうございました。
追伸
今回ご紹介したフランスでの差別について、あなたはどのように感じましたか?
世界平和度指数ランキング55位のフランスでは、今でも差別が現実に起きています。
トラブルに巻き込まれたくない気持ちは、ファインも同じです。
でも、我々も差別発言をされたら一言ぐらい言い返す勇気を出してみませんか?
ファインは、スマホアプリを使って少しだけ反論してみました。
今回の記事ではフランスでの差別をテーマにしましたが、いい人はたくさんいます。
アジアや南米で出会ったフランス人は、とてもいい人でした。
ブラジルでは夜飲みに誘われて、フランス人と一緒に楽しんだこともあります。
フランス在住の日本人に、アジア人差別に対して話を伺いました。
フランス人は、アジア人を差別することを悪いと思っていないとの事です。
差別するフランス人は少数派だけど、差別が過激で激しいから目立つらしいのです。
記事内での「チンチョンチャン」は、差別発言ではないと言うフランス人もいます。
このような差別体験をすると、再びフランスに行こうという気持ちはなくなりますね。
渡仏前は、かなり期待値が高かったので、とても残念な経験をしました。
コメント