ボンジュール、旅ブロガーのファインです。
あなたは、パリ中心部を流れる川をご存じでしょうか?
全長780Kmで、パリで2番目の長さを誇るフランスを代表するセーヌ川です。
2024年パリ五輪の競技会場の「イエナ橋」はセーヌ川に架かっています。
「トライスロン」や「オープンウォーター」の競技会場予定地です。
セーヌ川を観たことある人は、
「えっ、セーヌ川って泳げるの?」
と驚くかもしれません。
そのセーヌ川沿いには世界的な観光名所がずらりと並んでいます。
ということで、今回は氾濫したセーヌ川沿いのパリの観光名所について語ります。
オルセー美術館:Orsay Museum
前回、不愉快な警備員さんのおかげで「オルセー美術館」に入場せずに帰りました。
しかしどうしても生で見たい作品があり、ファインは気を取り直して再訪したのです。
誰もいないオルセー美術館
ところが、今回は美術館鑑賞どころではありませんでした。
観光客どころか、あの不愉快な警備員さえいなかったのです。
無人のオルセー美術館前で躍動する馬の像
「オルセー美術館」は、前回セーヌ川沿いにあるとお伝えしました。
昨日も危険な状態にあったセーヌ川が、とうとう一部決壊してしまったのです。
アクセス:Access
最寄り駅:RER C線 Musée d’Orsay駅 徒歩1分
メトロ12番線 Solférino駅 徒歩3分
メトロ12番線 Assemblée Nationale駅 徒歩5分
セーヌ川の氾濫:Flooding of the Seine River
水位は通常時の5倍を超え、セーヌ川の水が堤防からあふれ出ていました。
立ち入り禁止のロープが張られたセーヌ川
馬で誘導するお巡りさん
パリは水の都になり、お巡りさんも市民の避難誘導に大忙しです。
消防隊員が、セーヌ川に取り残されている人をゴムボートで救出に向かっています。
ゴムボートに乗る消防隊員さん
なぜ、ゴムボートに乗って救出に向かうかわかりますか?
水位が高すぎて、消防署の船では橋をくぐれないのです。
セーヌ川の氾濫
まだ一部決壊しただけですが、状況次第では観光どころではありません。
セーヌ川の氾濫②
ネズミが、下水道から這い出して街をうろちょろしています。
ネズミが走っているパリは、なかなかの光景ですよ。
本日、ファインはセーヌ川クルーズを予約していたのですが・・・中止になりました。
船が橋の下をくぐれないので当然ですよね。
セーヌ川の氾濫③
セーヌ川の氾濫④
セーヌ川クルーズを断念し、予定を変更して「ヴェルサイユ宮殿」に行こう、
と臨機応変に観光計画を変更したのですが・・・・・・・・
「ヴェルサイユ宮殿」までの移動手段「高速電車RERのC線」も運行中止です。
ヴェルサイユ宮殿
ヴェルサイユ宮殿②
残念!
ヴェルサイユ宮殿も観に行けませんでした。
アクセス:Access
最寄り駅:Gare de Versailles-Chantiers駅 徒歩21分
Gare de Versailles Rive Droite 徒歩19分
愛の南京錠の橋:Pont des Arts
「近くに、パリらしさの溢れる観光スポットはないかな~」
と考えながら歩いていると、渡仏前に噂に聞いた橋がある事を思い出したのです。
セーヌ川に架かる橋の中で最も有名でナポレオンの命によってかけられた美しい橋です。
正式名称:Pont des Arts(ポンデザール=芸術橋)
最寄り駅から橋までの通りには、背景画や肖像画などを販売する露店が続いています。
橋に近づくと、これでもか、っていうくらい南京錠がたくさんかけられていました。
これらの南京錠には、恋人たちの名前や日付が書き込まれているのです。
大量の南京錠
歩行者専用の橋なので、カップルやミュージシャン等がたくさんいます。
観光客以外にも地元パリっ子にも人気のある橋です。
~「愛の南京錠の橋」の由来~
恋人たちがお互いの名前を書いた南京錠を欄干に取り付けたのが始まりです。
南京錠をポンデザールにかけ、永遠の愛を誓うというパリらしいブームが起きました。
しかし、南京錠の重みに耐えられずフェンスの一部が2014年6月に倒壊したのです。
撤去した後のポンデザール
2014年にポンデザールの愛の南京錠が撤去されました。
その数約70万個、その重さは45トンです!
洒落が効いているのか、
「愛が重すぎて崩壊した」
と皮肉られました。www
一度撤去されたにもかかわらず、それでも南京錠を掛ける人はあとを絶ちません。
現在は、両サイドがガラス板に変えられており南京錠が掛けられないようになっています。
アクセス:Access
最寄り駅:メトロ「Pont Nuefポンヌフ駅」 徒歩4分
ノートルダム大聖堂:Notre Dame Cathedral
全長128m、幅48m、高さ91m、内部の天井高32.50mのパリを代表する大聖堂です。
「パリのセーヌ河岸」として、シュリー橋からイエナ橋までの約8kmほどが登録対象となっている1991年世界文化遺産に登録されているうちの1つです。
ノートルダム大聖堂
ローマカトリックの大聖堂であるノートルダム寺院は「シテ島」にあります。
ツアーなどで同行する男性添乗員がよくオススメするのは、380段あまり階段を上った先にある塔のギャラリーから一望できるパリの景色です。
ノートルダム大聖堂②
ノートルダム大聖堂③
ノートルダム寺院の別名を「我らが貴婦人」「白い貴婦人」と呼ばれています。
この貴婦人とは、聖母マリアのことを指しています。
個人的な印象では、建物前提的には真っ白ではなかったので「白い貴婦人」と呼ばれることに対しては少し違和感を感じたことを鮮明に覚えています。
十字架
パリから各地への距離を表す起点は、このノートルダム大聖堂が起点となっています。
厳かな雰囲気の大聖堂
ノートルダム大聖堂で有名なのは「バラ窓のステンドグラス」です。
上記で男性添乗員はここから臨む景色をオススメすることが多いと言いましたが、ほとんどの女性添乗員はこの「バラ窓のステンドグラス」を絶賛してきます。www
バラ窓
残念なことに、2019年4月15日夜、大火災が発生し尖塔などを焼失してしまいました。
翌日16日午前に長時間に及ぶ消火活動により鎮火しました。
現在、多額の寄付により修復工事継続中です。
驚いたことに、あの大きなパイプオルガンを運び出しに成功しているのです。
消防士により運び出されたと報じられたときは、
「どうやって運んだの?」
観たことある方は同じ印象を抱くと思いますが、かなり巨大なのですよ。
ノートルダム大聖堂④
寺院に保管されていた文化財・美術品の一部も、消防士により運び出されています。
マクロン大統領の呼びかけに、たったの1週間で寄付金が1000億円を超えたそうです。
2024年4月に修復が終了する予定ですが、コロナ禍でどうなるのか注目されています。
現在は関係者以外立ち入り禁止ですが、火災前の営業時間は以下の通りです。
営業時間:月~金曜 8:00~18:45
: 土・日曜 8:00~19:15
※入場料は無料ですが、日本語オーディオガイドは5€(約646円)かかります。
~マナーについて~
どの教会でも共通ですが、教会に入るときは帽子を脱ぐようにうながされます。
大聖堂内は写真撮影ができますが、フラッシュ撮影は禁止です。
ノートルダム大聖堂内部
アクセス:Access
最寄り駅:メトロ4番線 Cité 駅 徒歩6分
:RER A,B線 Saint Michel Notre-Dame 駅 徒歩2分
上記で紹介した「Pont des Arts」から約1.1㎞の距離なので徒歩移動出来ます。
アンヴァリッド廃兵院:les Invalides
正式名称:オテル・デ・ザンヴァリッド
戦争で傷ついた軍人を受け入れる目的で、ルイ14世によって建てられた廃兵院です。
アンヴァリッドが造られた背景には、当時多くの退役軍人が物乞いをしたり、強盗を働いたりと、かなり大きな社会問題となっていたと言われています。
アンヴァリッド
現在のアンヴァリッドは一部が今でも軍事病院として使われています。
ファインが入場した時は、どこが軍事病院なのかわかりませんでした。
現在も病院として稼働しているので観光客には、分からない様にしているのでしょうか?
その他に「軍事博物館」「サンルイ教会」「ドーム教会」といった複数の施設があります。
アンヴァリッド前のラウンドアバウト
アンヴァリッド入口
開館時間:10:00~17:00(4~10月末は18時まで)
無料ゾーンの開門時間:07:30~19:00(火曜、4~9月の木曜は21時まで)
定休日:1/1、5/1、12/25
第一月曜は①ドーム教会、②サンルイ教会のみ開館(7~9月を除く)
<サンルイ教会:St-Louis>
別名:兵士の教会
天井には、敵から奪ったたくさんの軍旗が飾られています。
サン‐ルイ教会の中庭
外には大砲がいくつも展示されています。
この中に下関の戦いで戦利品として持ち帰られた長州藩のものもあるらしいです。
大砲
主に「軍事博物館」に展示されているのは当時使用されていた武器です。
戦車から小銃まで、実際に使用されていた武器を間近で見ることができます。
戦車
<ドーム教会:Eglise du Dome>
別名:王家の教会
ナポレオン・ボナパルトが残した
「わたしの愛したフランス国民に囲まれ、セーヌ川のほとりで眠りたい」
言葉通りにここに眠っています。
ナポレオン・ボナパルト
高さは107メートルあります。
中央が吹き抜けになっていて、その下にチョコレート色の棺があります。
写真ではわかりずらいかもしれないですけど、かなり大きな棺です。
ナポレオンのお墓
最期はセントヘレナ島に幽閉され、51歳でその生涯に幕を降ろします。
ナポレオンの命令で建設された「エトワール凱旋門」を彼は棺でくぐりました。
<入場料>
共通券
一般: 9.5 €(1,228円) 割引き: 7.5 €(約969円) ※閉館1時間前
18歳未満: 無料
共通券での入場箇所
①ドーム教会(ナポレオンの墓)
②軍事博物館
③立体地図博物館、開放勲章博物館、シャルル・ド・ゴールの歴史
日本語オーディオガイド
I-Pod Touchを使ったオーディオガイドの貸出し(要パスポート)
料金: 6€(約775円)
アクセス:Access
最寄り駅:メトロ8番線 La Tour Maubourg 駅 徒歩3分
メトロ8,13番線,RER C線 Invalides 駅 徒歩10分
ここまで読んでいただきありがとうございました。
追伸
今回ご紹介したセーヌ川の決壊とアンバリッドはいかがでしたでしょうか?
このセーヌ川の氾濫で、被害総額が1000億円を超えたらしいです。
原因は温暖化の気候変動によるものだと、パリ副市長が発表しています。
ファインが訪れたときのパリは1900年以降2番目の降水量を記録したそうです。
コロナの影響で一時中断していた工事も2020年4月に再会しています。
作業員の煙草の不始末や老朽化した電気系統の不備などの憶測が報道されていますが、現在でも大火災の原因が判明しておらず、科学的分析が現在も続いている状況です。
個人的には、コロナも収束してクーデターや戦争も収まり、我々が以前のように世界中を旅できるような未来に向けて、素晴らしい姿で大聖堂が復活してくれることを願うばかりです。
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