シンチャオ、旅ブロガーのファインです。
ベトナム中部に来たら、「ダナン」や「ホイアン」へ行く観光客が多いですね。
確かに「ダナン」も「ホイアン」もとても魅力的な街です。
しかし「フエ」を見逃してしまうのは、少し勿体なくないですか?
フエには、ベトナム最後の王朝が残っている古都があります。
ベトナムには、7つの世界遺産が登録されています。
その7つの世界遺産の中で最初に登録されたのが「フエの建造物群」なのです。
1993年に、世界文化遺産に登録されています。
ということで、今回はベトナム中部「フエ」の魅力について語ります。
グエン朝王宮 / Royal Palace of Nguyen Dynasty
ベトナム初の世界遺産で、フエ観光の定番です。
グエン朝王宮は、北京の紫禁城を模して造られています。
<午門 :Ngọ Môn>
グエン朝王宮の正門です。
以下の写真ではわかりにくいですが、正門の高さ約17m、横幅は約58mあります。
コの字の形をした門には5つの入り口があり、当時は両端の2つの門は男性しか入場できませんでした。
グエン朝王宮
阮=グエン
グエン朝王宮の敷地は周囲2.5km(南北604m、東西620m)の城壁に囲まれています。
王宮を4つの川に囲まれ、その内側に6mの城壁、さらにその周囲を塀が囲んでいます。
ここは、ベトナム最後の統一王朝阮朝(グエン朝)の歴代皇帝たちが居城していました。
敷地内はとても広く、普通に見学すると2 時間以上はかかります。
効率よく観光したい方は「人力シクロ」や「電気自動車」を利用しましょう。
ちなみに「午門」は入場専用です。
退場は東門(顕仁門)か北門(和平門)からしかできません。
人力シクロ料金:1人15万VND(約782円)
電気自動車:1台30万VND(約1,563円)
営業時間:7時~18 時
入場料:15 万VND(約782円)/フエ宮廷美術博物館と共通
<セット料金>
「王宮、カイディン帝陵、ミンマン帝陵の3ヶ所セット」
入場料:28万VND(約1,459円)
「王宮、トゥドック帝陵、カイディン帝陵、ミンマン帝陵の4ヶ所セット」
入場料:36万VND(約1,876円)
<太和殿:Thai Hoa Dien>
昔は女性の入室を禁止していたフエ王宮の中心的建造物です。
グエン朝王宮に入場した観光客の多くが「太和殿」を訪れます。
「太和殿」は皇帝の即位式などに使われたとても重要な建物です。
大広間には皇帝が座る金箔の王座が置かれていますが、残念ながら撮影はできません。
柱や壁には、皇帝を象徴する龍の装飾が見られます。
太和殿を抜けると、「紫禁城」と呼ばれる広大なエリアが広がっています。
太和殿を抜けた通り
グエン朝王宮は、ベトナム戦争時に戦場となりました。
その影響でアメリカ軍の空爆を受け多くの貴重な建物が破壊されてしまったのです。
現在残る建物は、ほとんどが修復を施された建築物となっています。
所々にグエン朝時代の歩哨の格好をしたスタッフが配置されています。
歩哨とは、軍隊で、警戒・監視の任務に当たる人たちことです。
現在は、警戒監視よりも写真を撮られる観光用としての役割の方が大きいでしょう。
グエン朝王宮の魅力は昼間だけではありません。
夜のグエン朝王宮は、城門前や宮殿など敷地内は鮮やかにライトアップされています。
ちなみに、前回触れた1968年の「テト攻勢」で、太和殿は完全に破壊されています。
現在の「太和殿」は、1970年に再建されたものです。
ライトアップされたグエン朝王宮
<ニャーニャック:Nha Nhac>
ニャーニャックとは、宮廷で演じられた雅楽のことです。
閲是堂の宮廷雅楽は、世界無形文化遺産に認定されています。
グエン朝王宮のニャーニャックは、お客が5人以上集まらないと演奏が始まりません。
昼間はなかなか5人集まらないので、ツアー客を見かけたら一緒に鑑賞しましょう。
1日 2回開催 10:00 15:00
所要時間:約40分間
夜は、女性音楽家の人たちによる伝統楽器の演奏も行われています。
王宮に興味の薄い人は、涼しい夜の時間帯を狙って音楽鑑賞目的で訪れる人も多いです。
但し、昼にチケットを購入しても、夜の王宮は別料金となっています。
夜の王宮:15万VND(約782円)
ニャーニャック:20万VND(約1,042円)
<フエ宮廷美術博物館:Museum of Royal Antiquities>
1923年に建設されました。
以前は「フエ宮廷骨董博物館」という名称でしたが、改修工事後に変更となりました。
王宮で使⽤された礼服や象牙印、庭には大砲や石像など様々なものが展示されています。
営業時間:7:00~7:30(月曜日休館)
料金:15 万VND(約782円)/阮朝王宮と共通
※グエン朝王宮の外にあり、フエ宮廷美術博物館のみ入場する場合4万VND(約208円)
アクセス:Access
フバイ国際空港から約16.4km
フエ北バスターミナルから約4km
フエ駅から約2.4km
フエ中心部から約13km
ティエン・ムー寺: Thien Mu Temple
1601年に建立され、フエで最も古く美しい寺院です。
階段がかなりの傾斜なので、こけたら大怪我すると思います。
トゥニャン塔の高さ:21.24m
「幸福と天の恵みを」意味します。
8角7層からなる中国風の塔の各層には仏像が安置されています。
炎に焼かれず残っていたティック・クアン・ドックの心臓の写真には驚きます。
弾圧への抗議のためアメリカ大使館前で1963年に焼身自殺した有名な僧侶です。
水色の車が展示されていますが、この車に乗ってアメリカ大使館に行ったそうです。
開館時間:7:00~11:00 / 14:00~18:00
入場料:無料
<ダーカウ:Da Cau>
前回の記事で紹介したベトナムの足でやるバドミントンです。
バドミントンの羽根を長くしたような、重りのついた羽を足で蹴り合います。
ベトナム各地で「ダーカウ」をしている人たちを目にすることができます。
地面に落とさないように蹴り続けるのがなかなか難しかったです。
街ではよく見かますが、ティエン・ムー寺ではお坊さんがやっていしました。
これが、中々上手なのです。
アクセス:Access
フエ駅から4.2km
グエン朝王宮から4.4km
※お寺の前に船着き場があるので、ボートで移動することも出来ます。
ドンバ市場:Dong Ba Market
「ノンラー」ならフエのドンバ市場で買う人が多いです。
フエのノンラーは、高品質でノンラーに模様を入れているのが特徴です。
ノンラー=ベトナム人女性が被っている傘
老朽化していたので、1986年に再建されています。
1階が食品で、2階が衣料品を売っています。
ちなみに、観光客はあまり食品には手を出さない方がいいと言われています。
理由は、炎天下で古くても売れるまで店先に並べる傾向がある市場だからです。
屋台など、火を通してある食べ物は大丈夫らしいですがファインは購入していません。
模様が描かれているノンラー
アクセス:Access
フエ駅から約3km
カイ・ディン帝廟:Khai Dinh Tomb
住民の税金を上げたり、派手好きだったとされる第12代カイ・ディン帝の墓所。
ベトナムでもっとも嫌われた皇帝ですが、皮肉なことに帝廟は一番人気があるのです。
長い歳月をかけて造られた西洋風のきらびやかな装飾が観光客を楽しませてくれます。
<啓成殿>
個人的には、天井に描かれた九龍が1番の見どころでした。
金ぴかの等身大の像の9m下には、実際に皇帝の遺体が埋葬されています。
ちなみに今回の記事の写真は、「カイ・ディン帝廟」の庭にある石像の写真です。
営業時間:6:30~17:30(夏季)
7:00~17:00(冬季)
入場料:10万VND(約521円)
アクセス:Access
フエ駅から約7.4km
ミンマン帝陵/Mausoleum of Emperor Min Man
小高い錦鶏山にあり、周囲1750mの城壁に囲まれています。
第2代皇帝ミンマン帝の陵墓です。
陵内に、拝庭、碑亭、寝殿、陵墓などの建造物が700m の参道に配置されています。
グエン王朝の約600点の詩文が彫刻されています。
中々広大な敷地なので、炎天下の中すべて見学しようとするとかなり体力が必要です。
開館時間:7:00~17:30(年中無休)
料金:10万VND(約521円)
所要時間:60分以上
アクセス:Access
フエ市街から約15km
ドラゴンボート:Dragon Boat
夜はフオン川の涼しい風を感じ、「伝統民謡カーフエ」を鑑賞することができます。
人数制限があるので、流し灯篭に関心ある方は前方に乗りましょう。
出航時間:19 時と20 時半
所要時間:60分
トアカム乗船場 / Bến Tòa Khâm
営業時間:7:00~22:00(年中無休)
運賃:10 万VND(約521円)
観光客は2倍の料金を提示されることもあるので要注意です。
昼は、ドラゴンボートで「王宮」や「カイディン帝廟」を巡るツアーもあります。
フオン川
アクセス:Access
フエ駅から約2.1km
フォンニャケバン国立公園:Phong Nha-Ke Bang National Park
天国の洞窟(paradise cave)ホンニャ洞窟
ベトナムで5番目に世界遺産に登録されています。
4億5千年以上前にできたアジア最古の31キロの洞窟で、人が入れるのは1キロのみです。
※洞窟へは個人で行けないのでツアーのみ
所要時間:約10時間(滞在時間1時間)
アクセス:Access
フエからドンホイまで電車で約3時間(バスの場合4時間半)
ドンホイから現地ツアーに参加
安定宮:Cung An Dinh
アンクー川のほとりにある父カイ・ディン帝と息子バオダイ帝が住んでいた邸宅です。
バオダイの妻ナム・プン皇后を紹介した歴史資料や家族写真の展示があります。
クリーム色の豪華な外観と美しい装飾が特徴です。
2階からの眺めは豪華絢爛なその造りと当時の王朝の華やかさが印象的です。
営業時間:7時~17 時(月曜日休館)
入場料:2万VND(約104円)
アクセス:Access
フエ駅から約2.4km
トゥ・ドゥック帝廟:Lăng Tự Đức
歴代の皇帝で一番在位期間が長かった「詩人」皇帝トゥ・ドゥック帝の帝廟です。
絵画のように美しい造りが特徴で、生前は別荘として使われていました。
緑豊かな広い敷地の中にハス池と釣殿が置かれています。
階段を下りて、池の中に足を入れている観光客もチラホラ見かけます。
営業時間:7:00~17:30(4月~10月)
7:30~17:00(11~3月)
入場料:10万VND(約521円)
アクセス:Access
フエ駅から約4.4km
ナイトマーケット:Night Market
チャンティエン橋の新市街側で毎晩開催されています。
フエのナイトマーケットはベトナムの中では一番綺麗だと感じました。
似顔絵を描いている人やパフォーマンスをしている人などで賑わっています。
地元のデートスポットとしても人気で不定期にイベントも実施されています。
開催時間:18 時~22 時頃
アクセス:Access
フエ駅から約1.7km
ここまで読んでいただきありがとうございました。
追伸
今回ご紹介したベトナム中部に位置する「フエ」はいかがでしたでしょうか?
ハノイやホーチミンの喧騒が苦手な方は、フエでゆっくりするのもいいものですよ。
不便な田舎過ぎず、都会過ぎず、のんびり過ごすのに最適な街だと思います。
ホイアン、ダナンに行く予定の方は、ちょっと寄り道してはいかがでしょうか?
日本人の認知度が低い「フエ」の魅力を少しでも知ってもらえたら嬉しく思います。
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